サウム(断食)

イスラミックセンター編著



十四、断食明けの祭典
イード・ル・フィトル


断食月のラマダーンが終ると、イード・ル・フィトル(断食明けの祭典)を、次の月(シャウフルー月)の第一日目に行ないます。



イード(祭典)は、アッラーのみ教えにしたがって断食の務めをなしとげたことを感謝して祝う行事です。



午前中、日の出から正午までの間に祝賀の礼拝を行ない、六回から十六回まで、タクビール(アッラーフ・アクバルー:アッラーは、偉大なりの斉唱)をしながら、二単位の礼拝を捧げ、続いてイマーム(礼拝の主導者)がフトバ(説教)を行ないます。



礼拝に続いて、喜びと幸せの時がムスリムに訪れます。



ムハンマド(かれの上に平安あれ)は、「断食を行なう者は、喜びと幸せを二度受けるであろう。断食明けの時、断食が終ったという喜びと、最後の審判の日に、審きの主アッラーの前に立った時、自分が断食の務めを果たしていたことについての喜びの二つです。」と、述べています。




十五、アラビア語の重要語句と解説



・サウムあるいはスィヤーム:断食。イスラームの断食は、夜明け前に始まり、日没で終ります。夜間は断食をしないのです。


・ラマダーン:イスラーム暦の九月。ラマダーン月には、毎日断食を行ないます。


・スフール:断食月の夜明け前の食事のことです。


・イフタール:日没後、すぐ食事と飲食物をとって、その日の断食を終ることです。


・ライラト・ル・カドル:みいつの夜。ラマダーン月の最後の十日間のうち奇数日のある一日のことで、この日に預言者ムハンマド(かれの上に平安あれ)に最初の啓示が下されました。


・イード・ル・フィトル断食明けの祭典。ラマダーン月が終ったあとの祝賀と感謝の日です。イスラーム暦の十一月(シャウワール)の第一日に行なわれます。


・ザカート・ル・フィトル、またはサダカト・ル・フィトル:ムスリムの義務としての喜捨。これは一人一食分の食費に相当するもので、イードの日の前か、またはイードの当日の礼拝の前に貧困者や困窮者に与えられるものです。






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