サウム(断食)

イスラミックセンター編著



十三、ラマダーン中の善行


ラマダーンは、精神修養の月なので、人は通常の礼拝と断食以上の何かを行なうように要望されています。



夜間の礼拝とは別に、次のような事が勧められています。


(a) 聖クルアーンを読むこと。ラマダーン中に、少なくとも一回は、クルアーンのはじめから終りまで完全に読破するよう努めること。また礼拝を規則的に行なうことは、言うまでもありません。


(b) 慈善行為をすること、断食の目的の一つは、飢餓や困窮とはどんなものかをムスリムに体験的に認識させることにあります。それゆえ、慈善の施しをすることは、断食の目的に強く繋がっていて、人は余裕のある範囲内で、出来るだけ多くの慈善をしなければなりません。


(c) 義務としての喜捨(ザカート)をすること。ザカートは、イスラームの第四の柱です。人は、ラマダーンの月に、必ずその年度のザカートを払うのがよいとされています。日本にいるムスリムの人で、ザカートを誰に渡してよいかわからない人は、後述の諸組織に連絡して下されば、クルアーン第九章(悔悟)第六十一節の啓示にしたがって、困窮者に分配します。


(d) 欲望を押え、人の誹謗や悪口をやめ、良いことをすることは、いつの場合でも望ましいことですが、ラマダーン中は特にそうすべきです。断食の精神と怒りの気持や他人の悪口とは、決して両立するものではありません。







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