サウム(断食)

イスラミックセンター編著



十、断食をしなくてもよい場合


次の人々は、断食をしなくてもよいことになっています。



(a) 断食をしたら、健康上重大な影響があると見られるような病人。その人達は、病気が治るまで断食を延期し、後日病気が回復してから、休んだ期間だけ断食をすればよいことになっています。


(b) 旅行中の者。家を離れて旅路にある者、または目的地に着いて数日中に帰路につくつもりの者を指します。



その者たちは、旅行中だけ特別に断食の勤めをしなくてもよいことになっていますが、旅行が終ったあとで、同じ日数だけ断食して、埋め合せしなくてはなりません。



しかしクルアーンにも指摘されているように、旅行中でも、もし特に苦痛を感じないような場合には、やはり断食をしたほうがよいのはもちろんです。



(c) 妊娠中の女性や、幼児養育中の母親。かれらも後日同じ日数だけ断食して埋め合せしなければなりません。


(d) 月経期間中(最高十日間)または、出産後の休養期間中(最高四十日間)の女性は、断食しなくてもよいのですが、この期間がすぎたら、やはり同じ日数を断食して埋め合わせしなければなりません。


(e) 老人や虚弱体質のため、断食の義務の遂行に耐えられない者。かれらは断食の義務を免除されますが、もし余裕があれば、自分が断食しなかった日と同じ日だけ、少なくとも一人のムスリム困窮者に一回分として充分な食事か、それに相当する金銭を与えることになっています。この人達も、もし断食できるならば、ラマダーン月の中の一日だけでも断食をして、残りの日数を償うのがよいとされています。


(f) 思春期に達しない子供は、断食の義務を免除されています。



しかし、子供達が、その年齢に達しない前でも、ラマダーン月の数日だけでも断食するよう、子供達に奨励されています。







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