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ユーヌス章 マッカ啓示109節

بِسْمِ اللهِ الرَّحْمنِ الرَّحِيمِ

1-1.アリフ・ラーム・ラー。これらは英知に満ちた、啓典の御印である。

الر تِلْكَ آيَاتُ الْكِتَابِ الْحَكِيمِ 1

1-2.われがかれら(マッカ人)の中の1人(預言者ムハンマド)に啓示して、「あなたは人びとに(不信心の結末を)警告しなさい。また信仰する者には、主の御許で優れた足場を与えられるとの、吉報を伝えなさい。」と命じたことが(マッ力の)人びとに(それ程)驚きであるのか。(だが)不信心者たちは、「これは明らかに魔術師です。」と言う。

أَكَانَ لِلنَّاسِ عَجَبًا أَنْ أَوْحَيْنَا إِلَى رَجُلٍ مِّنْهُمْ أَنْ أَنذِرِ النَّاسَ وَبَشِّرِ الَّذِينَ آمَنُواْ أَنَّ لَهُمْ قَدَمَ صِدْقٍ عِندَ رَبِّهِمْ قَالَ الْكَافِرُونَ إِنَّ هَـذَا لَسَاحِرٌ مُّبِينٌ 2

1-3.本当にあなたがたの主はアッラーである。6日の間に天と地を創造され、それから(大権の)玉位に鎮座して、凡ての事物を規制統御なされる。かれの許しを得た後でなければ、執り成す者はない。これがあなたがたの主、アッラーである。かれに仕えなさい。あなたがたは、訓戒を受け入れないのか。

إِنَّ رَبَّكُمُ اللّهُ الَّذِي خَلَقَ السَّمَاوَاتِ وَالأَرْضَ فِي سِتَّةِ أَيَّامٍ ثُمَّ اسْتَوَى عَلَى الْعَرْشِ يُدَبِّرُ الأَمْرَ مَا مِن شَفِيعٍ إِلاَّ مِن بَعْدِ إِذْنِهِ ذَلِكُمُ اللّهُ رَبُّكُمْ فَاعْبُدُوهُ أَفَلاَ تَذَكَّرُونَ 3

1-4.あなたがたは皆一緒にアッラーの御許に帰る。アッラーの約束は真実である。本当にかれは創造を始め、そしてそれを繰り返される。これは信仰して善行をした者に、公正に報われるためである。だがかれを信仰しない者には、煮えたった飲物と、痛ましい懲罰がある。これはかれらが不信心であったためである。

إِلَيْهِ مَرْجِعُكُمْ جَمِيعًا وَعْدَ اللّهِ حَقًّا إِنَّهُ يَبْدَأُ الْخَلْقَ ثُمَّ يُعِيدُهُ لِيَجْزِيَ الَّذِينَ آمَنُواْ وَعَمِلُواْ الصَّالِحَاتِ بِالْقِسْطِ وَالَّذِينَ كَفَرُواْ لَهُمْ شَرَابٌ مِّنْ حَمِيمٍ وَعَذَابٌ أَلِيمٌ بِمَا كَانُواْ يَكْفُرُونَ 4

1-5.かれこそは太陽を輝やかせ、月を灯明とされ、その軌道を定め、年数(と時日)の計算をあなたがたに教えられた方である。アッラーがこれらを創造されたのは、只真理(を現わすため)に外ならない。かれは知識ある人びとに印を詳しく述べられる。

هُوَ الَّذِي جَعَلَ الشَّمْسَ ضِيَاء وَالْقَمَرَ نُورًا وَقَدَّرَهُ مَنَازِلَ لِتَعْلَمُواْ عَدَدَ السِّنِينَ وَالْحِسَابَ مَا خَلَقَ اللّهُ ذَلِكَ إِلاَّ بِالْحَقِّ يُفَصِّلُ الآيَاتِ لِقَوْمٍ يَعْلَمُونَ 5

1-6.本当に夜と昼との交替、またアッラーが天と地の間に創られる凡てのものの中には、主を畏れる者への印がある。

إِنَّ فِي اخْتِلاَفِ اللَّيْلِ وَالنَّهَارِ وَمَا خَلَقَ اللّهُ فِي السَّمَاوَاتِ وَالأَرْضِ لآيَاتٍ لِّقَوْمٍ يَتَّقُونَ 6

1-7.本当にわれとの会見を期待しない者、また現世の生活に満足してこれに安心している者、そしてわれの印を疎かにする者、

إَنَّ الَّذِينَ لاَ يَرْجُونَ لِقَاءنَا وَرَضُواْ بِالْحَياةِ الدُّنْيَا وَاطْمَأَنُّواْ بِهَا وَالَّذِينَ هُمْ عَنْ آيَاتِنَا غَافِلُونَ 7

1-8.これらの者の住まいは、その(悪い)行いのために地獄である。

أُوْلَـئِكَ مَأْوَاهُمُ النُّارُ بِمَا كَانُواْ يَكْسِبُونَ 8

1-9.本当に信仰して善行に励む者には、かれらの主は、その信仰によってかれらを導かれる。至福の楽園の中に、川はかれらの足元を流れるのである。

إِنَّ الَّذِينَ آمَنُواْ وَعَمِلُواْ الصَّالِحَاتِ يَهْدِيهِمْ رَبُّهُمْ بِإِيمَانِهِمْ تَجْرِي مِن تَحْتِهِمُ الأَنْهَارُ فِي جَنَّاتِ النَّعِيمِ 9

1-10.その中でかれらの祈りは、「アッラーよ、あなたの栄光を讃えます。」であり、またそこでのかれらの挨拶は「平安あれ。」であり、そして祈りの結びは、「万有の主アッラーを讃えます。」である。

دَعْوَاهُمْ فِيهَا سُبْحَانَكَ اللَّهُمَّ وَتَحِيَّتُهُمْ فِيهَا سَلاَمٌ وَآخِرُ دَعْوَاهُمْ أَنِ الْحَمْدُ لِلّهِ رَبِّ الْعَالَمِينَ 10

1-11.かれらが幸福へと急ぐよう、もしアッラーが人びとに対して悪を急がれるならば、(猶予の)期間はきっと終らされたであろう。われとの会見を望まない者には、法外の混乱の中で当てもなくさ迷わせることであろう。

وَلَوْ يُعَجِّلُ اللّهُ لِلنَّاسِ الشَّرَّ اسْتِعْجَالَهُم بِالْخَيْرِ لَقُضِيَ إِلَيْهِمْ أَجَلُهُمْ فَنَذَرُ الَّذِينَ لاَ يَرْجُونَ لِقَاءنَا فِي طُغْيَانِهِمْ يَعْمَهُونَ 11

1-12.人びと(不信心者たち)が苦難に会った時は、横たわり、あるいは座り、あるいは立っていても(どんな状態のもとでも)われを呼ぶ。だがわれがかれらから苦難を除くと、(まるで)かれらを苦しめた(以前の)不幸のためわれを呼ばなかったかのように過ごしてしまう。このように愚かな者は、その行いを(悪魔によって)立派だと思わせられる。

وَإِذَا مَسَّ الإِنسَانَ الضُّرُّ دَعَانَا لِجَنبِهِ أَوْ قَاعِدًا أَوْ قَآئِمًا فَلَمَّا كَشَفْنَا عَنْهُ ضُرَّهُ مَرَّ كَأَن لَّمْ يَدْعُنَا إِلَى ضُرٍّ مَّسَّهُ كَذَلِكَ زُيِّنَ لِلْمُسْرِفِينَ مَا كَانُواْ يَعْمَلُونَ 12

1-13.本当にわれはあなたがた以前にも、かれらが不義を行ったために、幾多の民族を滅ぼした。使徒たちが明証をかれらに与えたのだが、かれらは信じようとはしなかった。このようにわれは、罪を犯した民に報いる。

وَلَقَدْ أَهْلَكْنَا الْقُرُونَ مِن قَبْلِكُمْ لَمَّا ظَلَمُواْ وَجَاءتْهُمْ رُسُلُهُم بِالْبَيِّنَاتِ وَمَا كَانُواْ لِيُؤْمِنُواْ كَذَلِكَ نَجْزِي الْقَوْمَ الْمُجْرِمِينَ 13

1-14.それからわれはかれらの後に、この地をあなたがたに継がせた。これはあなたがたが、如何に行うかを見るためである。

ثُمَّ جَعَلْنَاكُمْ خَلاَئِفَ فِي الأَرْضِ مِن بَعْدِهِم لِنَنظُرَ كَيْفَ تَعْمَلُونَ 14

1-15.ところがわれの明瞭な印が、かれらに読み聞かされた時、われと会うことを望まない者たちは言った。「これとは別のクルアーンを持って来なさい。それともこれを改竄しなさい。」言ってやるがいい。「わたしは自分の裁量でこれを改竄することは出来ない。只、わたしに啓示されたものに従うだけである。わたしがもし主に背いたならば、偉大な日の懲罰を本当に恐れる。」

وَإِذَا تُتْلَى عَلَيْهِمْ آيَاتُنَا بَيِّنَاتٍ قَالَ الَّذِينَ لاَ يَرْجُونَ لِقَاءنَا ائْتِ بِقُرْآنٍ غَيْرِ هَـذَا أَوْ بَدِّلْهُ قُلْ مَا يَكُونُ لِي أَنْ أُبَدِّلَهُ مِن تِلْقَاء نَفْسِي إِنْ أَتَّبِعُ إِلاَّ مَا يُوحَى إِلَيَّ إِنِّي أَخَافُ إِنْ عَصَيْتُ رَبِّي عَذَابَ يَوْمٍ عَظِيمٍ 15

1-16.言ってやるがいい。「アッラーの御心なら、わたしはあなたがたにそれを読誦せず、またかれは、あなたがたに教えられなかったであろう。その(啓示)前に、わたしは確かにあなたがたの間で、一生ほどの(40年の)歳月を過ごした。あなたがたは未だ悟らないのか。」

قُل لَّوْ شَاء اللّهُ مَا تَلَوْتُهُ عَلَيْكُمْ وَلاَ أَدْرَاكُم بِهِ فَقَدْ لَبِثْتُ فِيكُمْ عُمُرًا مِّن قَبْلِهِ أَفَلاَ تَعْقِلُونَ 16

1-17.アッラーに就いて偽りを捏造し、その啓示を拒否するほど、甚だしい不義の者があろうか。罪を犯す者は、決して成功しないのである。

فَمَنْ أَظْلَمُ مِمَّنِ افْتَرَى عَلَى اللّهِ كَذِبًا أَوْ كَذَّبَ بِآيَاتِهِ إِنَّهُ لاَ يُفْلِحُ الْمُجْرِمُونَ 17

1-18.かれらはアッラーの外に、かれらを害せず、また益のないものに仕えて、「これら(の神々)は、アッラーの御前でわたしたちを執り成すものです。」と言う。言ってやるがいい。「あなたがたは、天地においてアッラーの知らないことを、かれに告げようとするのか。」かれを讃えなさい。かれはかれらが配するものの上に高くおられる。

وَيَعْبُدُونَ مِن دُونِ اللّهِ مَا لاَ يَضُرُّهُمْ وَلاَ يَنفَعُهُمْ وَيَقُولُونَ هَـؤُلاء شُفَعَاؤُنَا عِندَ اللّهِ قُلْ أَتُنَبِّئُونَ اللّهَ بِمَا لاَ يَعْلَمُ فِي السَّمَاوَاتِ وَلاَ فِي الأَرْضِ سُبْحَانَهُ وَتَعَالَى عَمَّا يُشْرِكُونَ 18

1-19.人間は(元来)唯一族(1つのウンマ)であった。もし以前にあなたの主から下された御言葉がなかったならば、その相違点に就いては、かれらの間に採決が下されてしまっただろう。

وَمَا كَانَ النَّاسُ إِلاَّ أُمَّةً وَاحِدَةً فَاخْتَلَفُواْ وَلَوْلاَ كَلِمَةٌ سَبَقَتْ مِن رَّبِّكَ لَقُضِيَ بَيْنَهُمْ فِيمَا فِيهِ يَخْتَلِفُونَ 19

1-20.かれらは言うであろう。「何故主から一つの印もかれ(ムハンマド)に下されないのだろう。」言ってやるがいい。「幽玄界のことは、只アッラーが御支配しておられる。だから待て。わたしもまた、あなたがたと共に待つ者である。」

وَيَقُولُونَ لَوْلاَ أُنزِلَ عَلَيْهِ آيَةٌ مِّن رَّبِّهِ فَقُلْ إِنَّمَا الْغَيْبُ لِلّهِ فَانْتَظِرُواْ إِنِّي مَعَكُم مِّنَ الْمُنتَظِرِينَ 20

1-21.われが人間に災厄を味わせた後、慈悲を与えると、見よ、かれらはわが印に対して策謀をする。言ってやるがいい。「アッラーは、策謀に対して迅速に処置される。」本当にわが使徒たち(天使)は、あなたがたの策謀することを凡て記録するのである。

وَإِذَا أَذَقْنَا النَّاسَ رَحْمَةً مِّن بَعْدِ ضَرَّاء مَسَّتْهُمْ إِذَا لَهُم مَّكْرٌ فِي آيَاتِنَا قُلِ اللّهُ أَسْرَعُ مَكْرًا إِنَّ رُسُلَنَا يَكْتُبُونَ مَا تَمْكُرُونَ 21

1-22.かれこそはあなたがたを陸に、また海に旅をさせられる御方である。それであなたがたが船に乗る時、それが順風に乗って航行すれば、かれらはそれで喜ぶ。暴風が襲うと、大波が四方から押し寄せ、かれらはもうこれまでだと観念して、アッラーに向かって、信心を尽くして祈る。「あなたが、もしわたしたちをこれから救い下されば、必ず感謝を捧げる者になります。」

هُوَ الَّذِي يُسَيِّرُكُمْ فِي الْبَرِّ وَالْبَحْرِ حَتَّى إِذَا كُنتُمْ فِي الْفُلْكِ وَجَرَيْنَ بِهِم بِرِيحٍ طَيِّبَةٍ وَفَرِحُواْ بِهَا جَاءتْهَا رِيحٌ عَاصِفٌ وَجَاءهُمُ الْمَوْجُ مِن كُلِّ مَكَانٍ وَظَنُّواْ أَنَّهُمْ أُحِيطَ بِهِمْ دَعَوُاْ اللّهَ مُخْلِصِينَ لَهُ الدِّينَ لَئِنْ أَنجَيْتَنَا مِنْ هَـذِهِ لَنَكُونَنِّ مِنَ الشَّاكِرِينَ 22

1-23.だがかれが救助してみると、見よ、かれらは地上において正義を侮って不義を行う。人びとよ、あなたがたの反逆は只自分自身の魂を害し、現世の生活で享楽を得るだけであるが、あなたがたはすぐにわれに帰るのである。その時われは、あなたがたの行ったことを告げ知らせるであろう。

فَلَمَّا أَنجَاهُمْ إِذَا هُمْ يَبْغُونَ فِي الأَرْضِ بِغَيْرِ الْحَقِّ يَا أَيُّهَا النَّاسُ إِنَّمَا بَغْيُكُمْ عَلَى أَنفُسِكُم مَّتَاعَ الْحَيَاةِ الدُّنْيَا ثُمَّ إِلَينَا مَرْجِعُكُمْ فَنُنَبِّئُكُم بِمَا كُنتُمْ تَعْمَلُونَ 23

1-24.本当に、現世の生活を例えれば、天からわれが降らせる水(雨)のようなものである。それで土を潤し、人間や家畜の食べ物を茂らせる。大地が美麗な装いで覆われて飾られると、そこの(住)民は、その全権を持ったと思い込む。だがわが命令が、夜も昼も一度下れば、昨日は繁茂していなかったかのように刈り取られたもののように変えてしまう。われはこのように、熟慮する人びとのために(われの)印を解明する。

إِنَّمَا مَثَلُ الْحَيَاةِ الدُّنْيَا كَمَاء أَنزَلْنَاهُ مِنَ السَّمَاء فَاخْتَلَطَ بِهِ نَبَاتُ الأَرْضِ مِمَّا يَأْكُلُ النَّاسُ وَالأَنْعَامُ حَتَّىَ إِذَا أَخَذَتِ الأَرْضُ زُخْرُفَهَا وَازَّيَّنَتْ وَظَنَّ أَهْلُهَا أَنَّهُمْ قَادِرُونَ عَلَيْهَا أَتَاهَا أَمْرُنَا لَيْلاً أَوْ نَهَارًا فَجَعَلْنَاهَا حَصِيدًا كَأَن لَّمْ تَغْنَ بِالأَمْسِ كَذَلِكَ نُفَصِّلُ الآيَاتِ لِقَوْمٍ يَتَفَكَّرُونَ 24

1-25.本当にアッラーは、人を平安の家に招き、また御好みになられた者を正しい道に導かれる。

وَاللّهُ يَدْعُو إِلَى دَارِ السَّلاَمِ وَيَهْدِي مَن يَشَاء إِلَى صِرَاطٍ مُّسْتَقِيم

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