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7-171.われがかれらの上で天蓋のように山を揺り動かし、かれらがそれが自分たちの上に落ちてくると考えた時を思え。(その時われは言った。)「われがあなたがたに授けたもの(啓典)を堅く守り、その中にあることを銘記せよ。そうすればあなたがたは、主を畏れるであろう。」

وَإِذ نَتَقْنَا الْجَبَلَ فَوْقَهُمْ كَأَنَّهُ ظُلَّةٌ وَظَنُّواْ أَنَّهُ وَاقِعٌ بِهِمْ خُذُواْ مَا آتَيْنَاكُم بِقُوَّةٍ وَاذْكُرُواْ مَا فِيهِ لَعَلَّكُمْ تَتَّقُونَ 171

7-172.あなたがたの主が、アーダムの子孫の腰からかれらの子孫を取り出され、かれらを自らの証人となされた時を思え。(その時かれは仰せられた。)「われは、あなたがたの主ではないか。」かれらは申し上げた。「はい、わたしたちは証言いたします。」これは復活の日にあなたがたに、「わたしたちは、このことを本当に注意しませんでした。」と言わせないためである。

وَإِذْ أَخَذَ رَبُّكَ مِن بَنِي آدَمَ مِن ظُهُورِهِمْ ذُرِّيَّتَهُمْ وَأَشْهَدَهُمْ عَلَى أَنفُسِهِمْ أَلَسْتَ بِرَبِّكُمْ قَالُواْ بَلَى شَهِدْنَا أَن تَقُولُواْ يَوْمَ الْقِيَامَةِ إِنَّا كُنَّا عَنْ هَذَا غَافِلِينَ 172

7-173.「また、先に神々を崇拝したのはわたしたちの祖先で、わたしたちはその後の子孫です。あなたは、虚偽に従う者が行ったことのためにわたしたちを滅ぼされますか。」と言わせないためである。

أَوْ تَقُولُواْ إِنَّمَا أَشْرَكَ آبَاؤُنَا مِن قَبْلُ وَكُنَّا ذُرِّيَّةً مِّن بَعْدِهِمْ أَفَتُهْلِكُنَا بِمَا فَعَلَ الْمُبْطِلُونَ 173

7-174.このようにわれは、印を詳しく述べる。恐らくかれらは、(われに)戻ってくるであろう。

وَكَذَلِكَ نُفَصِّلُ الآيَاتِ وَلَعَلَّهُمْ يَرْجِعُونَ 174

7-175.(ムハンマドよ)われが下した印を授かりながら、それを脱ぎ捨て、それで悪魔が憑いて、邪道に導く者の仲間となった者の話をかれらに告げなさい。

وَاتْلُ عَلَيْهِمْ نَبَأَ الَّذِيَ آتَيْنَاهُ آيَاتِنَا فَانسَلَخَ مِنْهَا فَأَتْبَعَهُ الشَّيْطَانُ فَكَانَ مِنَ الْغَاوِينَ 175

7-176.もしそれがわが意志であったならば、われはそれ(印)によってかれを引きたてたであろう。だがかれは地上の事に執着して、自分の虚しい私欲に従った。それでかれを譬えてみれば犬のようなもので、もしあなたがそれを叱り付けても、舌を垂れている。また放って置いても、舌を垂れている。これはわが印を信じない者の比喩である。だからこの(昔の人びとの)物語を告げなさい。恐らくかれらは反省するであろう。

وَلَوْ شِئْنَا لَرَفَعْنَاهُ بِهَا وَلَـكِنَّهُ أَخْلَدَ إِلَى الأَرْضِ وَاتَّبَعَ هَوَاهُ فَمَثَلُهُ كَمَثَلِ الْكَلْبِ إِن تَحْمِلْ عَلَيْهِ يَلْهَثْ أَوْ تَتْرُكْهُ يَلْهَث ذَّلِكَ مَثَلُ الْقَوْمِ الَّذِينَ كَذَّبُواْ بِآيَاتِنَا فَاقْصُصِ الْقَصَصَ لَعَلَّهُمْ يَتَفَكَّرُونَ 176

7-177.悪いのは(この)例のように、わが印を偽りであるとし、自らの魂を損っている者たちである。

سَاء مَثَلاً الْقَوْمُ الَّذِينَ كَذَّبُواْ بِآيَاتِنَا وَأَنفُسَهُمْ كَانُواْ يَظْلِمُونَ 177

7-178.アッラーが導かれる者は、正しい道の上にあり、迷わせられる者は、等しく失敗者である。

مَن يَهْدِ اللّهُ فَهُوَ الْمُهْتَدِي وَمَن يُضْلِلْ فَأُوْلَـئِكَ هُمُ الْخَاسِرُونَ 178

7-179.われは地獄のために、ジンと人間の多くを創った。かれらは心を持つがそれで悟らず、目はあるがそれで見ず、また耳はあるがそれで聞かない。かれらは家畜のようである。いやそれよりも迷っている。かれらは(警告を)軽視する者である、

وَلَقَدْ ذَرَأْنَا لِجَهَنَّمَ كَثِيراً مِّنَ الْجِنِّ وَالإِنسِ لَهُمْ قُلُوبٌ لاَّ يَفْقَهُونَ بِهَا وَلَهُمْ أَعْيُنٌ لاَّ يُبْصِرُونَ بِهَا وَلَهُمْ آذَانٌ لاَّ يَسْمَعُونَ بِهَا أُوْلَـئِكَ كَالأَنْعَامِ بَلْ هُمْ أَضَلُّ أُوْلَـئِكَ هُمُ الْغَافِلُونَ 179

7-180.最も美しい凡ての御名はアッラーに属する。それでこれら(の御名)で、かれを呼びなさい。かれの御名を冒涜するものは放っておきなさい。かれらはその行ったことにより報いられるであろう。

وَلِلّهِ الأَسْمَاء الْحُسْنَى فَادْعُوهُ بِهَا وَذَرُواْ الَّذِينَ يُلْحِدُونَ فِي أَسْمَآئِهِ سَيُجْزَوْنَ مَا كَانُواْ يَعْمَلُونَ 180

7-181.またわれが創った者の中には、真理によって(人を)導き、またそれに基づき公正に行う一団がある。

وَمِمَّنْ خَلَقْنَا أُمَّةٌ يَهْدُونَ بِالْحَقِّ وَبِهِ يَعْدِلُونَ 181

7-182.わが印を拒否する者は、かれらの気付かないうちに、少しずつ(破滅に)落し入れられるであろう。

وَالَّذِينَ كَذَّبُواْ بِآيَاتِنَا سَنَسْتَدْرِجُهُم مِّنْ حَيْثُ لاَ يَعْلَمُونَ 182

7-183.かれらには猶予が与えられる。だがわが計画は、強(く免れられな)いのである。

وَأُمْلِي لَهُمْ إِنَّ كَيْدِي مَتِينٌ 183

184.かれらは反省しないのか。かれらの仲間は気が狂ったのではない。かれは明らかに、一人の警告者に外ならない。

أَوَلَمْ يَتَفَكَّرُواْ مَا بِصَاحِبِهِم مِّن جِنَّةٍ إِنْ هُوَ إِلاَّ نَذِيرٌ مُّبِينٌ 184

7-185.かれらは天と地の大権に就いて観察し、またアッラーが創られた凡ての事物に就いて考察しないのか。またかれらに定められた時が、近くに迫っていると考えないのか。かれらはこの後に、どんな教説を信じようとするのか。

أَوَلَمْ يَنظُرُواْ فِي مَلَكُوتِ السَّمَاوَاتِ وَالأَرْضِ وَمَا خَلَقَ اللّهُ مِن شَيْءٍ وَأَنْ عَسَى أَن يَكُونَ قَدِ اقْتَرَبَ أَجَلُهُمْ فَبِأَيِّ حَدِيثٍ بَعْدَهُ يُؤْمِنُونَ 185

7-186.アッラーが迷わせられた者に導きはない。かれは、かれらの傲慢さ故に、当てもなく迷うに任せられる。

مَن يُضْلِلِ اللّهُ فَلاَ هَادِيَ لَهُ وَيَذَرُهُمْ فِي طُغْيَانِهِمْ يَعْمَهُونَ 186

7-187.かれらは(最後の審判の)時に就いて、何時それがやって来るのかとあなたに問うであろう。言ってやるがいい。「それを知る方は、只わたしの主だけである。その時(最後の審判)を知らせて下さるのはかれの外にはない。それ(時)は、天でも地でも重い(重大事となる)。全く突然あなたがたにやって来る。」かれらはあなたが、それに就いて熟知しているかのように尋ねるであろう。言ってやるがいい。「それを知る方は、唯アッラーだけである。」だが人びとの多くは分からない。

يَسْأَلُونَكَ عَنِ السَّاعَةِ أَيَّانَ مُرْسَاهَا قُلْ إِنَّمَا عِلْمُهَا عِندَ رَبِّي لاَ يُجَلِّيهَا لِوَقْتِهَا إِلاَّ هُوَ ثَقُلَتْ فِي السَّمَاوَاتِ وَالأَرْضِ لاَ تَأْتِيكُمْ إِلاَّ بَغْتَةً يَسْأَلُونَكَ كَأَنَّكَ حَفِيٌّ عَنْهَا قُلْ إِنَّمَا عِلْمُهَا عِندَ اللّهِ وَلَـكِنَّ أَكْثَرَ النَّاسِ لاَ يَعْلَمُونَ 187

7-188.言ってやるがいい。「わたしはアッラーが御好みにならない限り、自分自身のための利害すら自由に出来ない。わたしがもし幽玄界を知っているならば、わたしは善いことを増し、また災厄に会わなかったであろう。わたしは只の一人の警告者で、信仰する者への吉報を知らせる一人の伝達者に過ぎない。

قُل لاَّ أَمْلِكُ لِنَفْسِي نَفْعًا وَلاَ ضَرًّا إِلاَّ مَا شَاء اللّهُ وَلَوْ كُنتُ أَعْلَمُ الْغَيْبَ لاَسْتَكْثَرْتُ مِنَ الْخَيْرِ وَمَا مَسَّنِيَ السُّوءُ إِنْ أَنَاْ إِلاَّ نَذِيرٌ وَبَشِيرٌ لِّقَوْمٍ يُؤْمِنُونَ 188

7-189.かれこそは、一個の魂(アーダム)からあなたがたを創り、互いに慰安を得るため、その妻を創られた御方であられる。かれがかの女と交わると、かの女は体内に軽い荷を負ったがそれでもかの女は(安易に)往来していた。そのうち重さが加わるようになると、かれらは両人の主、アッラーに祈って(言う)。「もしあなたが良い子をわたしたちに御授けになれば、わたしたちはきっと感謝を捧げます。」

هُوَ الَّذِي خَلَقَكُم مِّن نَّفْسٍ وَاحِدَةٍ وَجَعَلَ مِنْهَا زَوْجَهَا لِيَسْكُنَ إِلَيْهَا فَلَمَّا تَغَشَّاهَا حَمَلَتْ حَمْلاً خَفِيفًا فَمَرَّتْ بِهِ فَلَمَّا أَثْقَلَت دَّعَوَا اللّهَ رَبَّهُمَا لَئِنْ آتَيْتَنَا صَالِحاً لَّنَكُونَنَّ مِنَ الشَّاكِرِينَ 189

7-190.だがかれが両人に良い(子)を御授けになれば、かれらに授けられたことに対して、かれに同位の者を立てる。だがアッラーは、かれらが立てたものの上に高くおられる。

 

 

فَلَمَّا آتَاهُمَا صَالِحاً جَعَلاَ لَهُ شُرَكَاء فِيمَا آتَاهُمَا فَتَعَالَى اللّهُ عَمَّا يُشْرِكُونَ 190

7-191.かれら(多神教徒たち)は、何物も創造し得ないただの被造物に過ぎないものを(アッラーに並べて)崇拝するのか。

أَيُشْرِكُونَ مَا لاَ يَخْلُقُ شَيْئاً وَهُمْ يُخْلَقُونَ 191

7-192.それらはかれらを助けられず、自分自身(さえ)も助けられない。

وَلاَ يَسْتَطِيعُونَ لَهُمْ نَصْرًا وَلاَ أَنفُسَهُمْ يَنصُرُونَ 192

7-193.仮令あなたがたが導きのため、それらに呼びかけても、あなたに従わないであろう。あなたかたがそれらに呼びかけてもまた黙っていても、あなたがたにとっては同じことである。

وَإِن تَدْعُوهُمْ إِلَى الْهُدَى لاَ يَتَّبِعُوكُمْ سَوَاء عَلَيْكُمْ أَدَعَوْتُمُوهُمْ أَمْ أَنتُمْ صَامِتُونَ 193

7-194.本当にアッラーを差し置いて、あなたがたが祈るものは、あなたがたと同じようにかれのしもベである。もしあなたがたが真実なら、それらを呼んであなたがたの祈りに答えさせなさい。」

إِنَّ الَّذِينَ تَدْعُونَ مِن دُونِ اللّهِ عِبَادٌ أَمْثَالُكُمْ فَادْعُوهُمْ فَلْيَسْتَجِيبُواْ لَكُمْ إِن كُنتُمْ صَادِقِينَ 194

7-195.それらは歩く足があるのか。持つ手があるのか。また見る目があるのか。聞く耳があるのか。言ってやるがいい。「あなたがたは(かれに配する)神々を呼ベ。直ぐわたしに向かって策謀してみよ。躊躇することはない。

أَلَهُمْ أَرْجُلٌ يَمْشُونَ بِهَا أَمْ لَهُمْ أَيْدٍ يَبْطِشُونَ بِهَا أَمْ لَهُمْ أَعْيُنٌ يُبْصِرُونَ بِهَا أَمْ لَهُمْ آذَانٌ يَسْمَعُونَ بِهَا قُلِ ادْعُواْ شُرَكَاءكُمْ ثُمَّ كِيدُونِ فَلاَ تُنظِرُونِ 195

7-196.本当にアッラーはわたしの愛護者であり、啓典を啓示された方である。かれは正義の徒を愛護なされる。

إِنَّ وَلِيِّـيَ اللّهُ الَّذِي نَزَّلَ الْكِتَابَ وَهُوَ يَتَوَلَّى الصَّالِحِينَ 196

7-197.だがあなたがたがかれを差し置いて祈るものは、あなたがたを助けることも、自分自身(さえ)も助けることは出来ない。」

وَالَّذِينَ تَدْعُونَ مِن دُونِهِ لاَ يَسْتَطِيعُونَ نَصْرَكُمْ وَلا أَنفُسَهُمْ يَنْصُرُونَ 197

7-198.もしあなたがかれら(クライシュ族)を正道に招いても、かれらは聞かない。あなたはかれらが、あなたを見守っているのを見よう。だがかれらは見てはいないのである。

وَإِن تَدْعُوهُمْ إِلَى الْهُدَى لاَ يَسْمَعُواْ وَتَرَاهُمْ يَنظُرُونَ إِلَيْكَ وَهُمْ لاَ يُبْصِرُونَ 198

7-199.(ムハンマドよ)寛容を守り、道理にかなったことを勧め、無知の者から遠ざかれ。

خُذِ الْعَفْوَ وَأْمُرْ بِالْعُرْفِ وَأَعْرِضْ عَنِ الْجَاهِلِينَ 199

7-200.また悪魔からの中傷があなたを悩ました時は、アッラーの加護を求めなさい。本当にかれは全聴にして全知であられる。

وَإِمَّا يَنزَغَنَّكَ مِنَ الشَّيْطَانِ نَزْغٌ فَاسْتَعِذْ بِاللّهِ إِنَّهُ سَمِيعٌ عَلِيمٌ 200

7-201.本当に主を畏れる者は、悪魔がかれらを悩ますとき、(アッラーを)念ずればたちどころに(真理に)眼が開くだろう。

إِنَّ الَّذِينَ اتَّقَواْ إِذَا مَسَّهُمْ طَائِفٌ مِّنَ الشَّيْطَانِ تَذَكَّرُواْ فَإِذَا هُم مُّبْصِرُونَ 201

7-202.だがかれら(悪魔)の兄弟たちは、もっと深くかれらを誤りに引き込もうとして、決して手を緩めない。

وَإِخْوَانُهُمْ يَمُدُّونَهُمْ فِي الْغَيِّ ثُمَّ لاَ يُقْصِرُونَ 202

7-203.あなたが一つの印をもかれらに齎さなかった時、かれらは言う。「あなたは何故それを(自分で)選ばないのか。」言ってやるがいい。「わたしは、只主からわたしに啓示されることに従うだけです。」それは、あなたがたへの主からの啓蒙であり、また信仰する者への導きであり、慈悲である。」

وَإِذَا لَمْ تَأْتِهِم بِآيَةٍ قَالُواْ لَوْلاَ اجْتَبَيْتَهَا قُلْ إِنَّمَا أَتَّبِعُ مَا يِوحَى إِلَيَّ مِن رَّبِّي هَـذَا بَصَآئِرُ مِن رَّبِّكُمْ وَهُدًى وَرَحْمَةٌ لِّقَوْمٍ يُؤْمِنُونَ 203

7-204.それでクルアーンが読誦される時は、それを謹しんで聴き、また静粛にしなさい。恐らくあなたがたは慈悲を受けるであろう。

وَإِذَا قُرِئَ الْقُرْآنُ فَاسْتَمِعُواْ لَهُ وَأَنصِتُواْ لَعَلَّكُمْ تُرْحَمُونَ 204

7-205.またあなたがたは朝夕、魂を込めて謙虚に、恐れ謹んで、言葉は大声でなく、あなたの主を唱念しなさい。おろそかな者の仲間となってはならない。

وَاذْكُر رَّبَّكَ فِي نَفْسِكَ تَضَرُّعاً وَخِيفَةً وَدُونَ الْجَهْرِ مِنَ الْقَوْلِ بِالْغُدُوِّ وَالآصَالِ وَلاَ تَكُن مِّنَ الْغَافِلِينَ 205

7-206.本当にあなたの主の側近にいる者は、かれを崇めるのに慢心することなく、かれの栄光を讃えて唱念し、かれにサジダする。

إِنَّ الَّذِينَ عِندَ رَبِّكَ لاَ يَسْتَكْبِرُونَ عَنْ عِبَادَتِهِ وَيُسَبِّحُونَهُ وَلَهُ يَسْجُدُونَ 206

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